とにかく時間やル−ルにうるさい彼を何とかしてぇ〜
美夏さん(仮名 23歳)には付き合って半年の大輔君(仮名 25歳)がいます。
美夏さんによると大輔君はデ−トの時間に少しでも彼女が遅れてくると怒り、また、融通の利かない性格で公共ル−ルは必ず守る几帳面さも兼ね備えています。
そして、ル−ルやマナ−を守らない人にはものすごい悪態をぶつぶつ言うのです。
美夏さんはそんな大輔君と付き合っていると窮屈を感じ、また、自分自身も遅れてはいけないと、イライラや焦りを感じてしまいまいます。
美夏さんの希望のデ−トはもっとリラックス時間を共有したいということです。それでは、それ以外の面で大輔君が貴重面かというとそうでもないようです。
デ−トの食事は結構ご馳走してくれるし、彼の部屋ときたら、まあ、綺麗に整頓しているとは言いがたいといった感じです。また、美夏さんはが彼に一番魅かれたのは彼の人並み以上の優しさだそうです。
ただ、ここにも問題があります。
それはあまりにも優しすぎ、ちょっとしたことでも、ものすごく心配するということです。
ちょっと彼女が友達と旅行に行こうものなら、車には気をつけてとか、とにかく、もういい、というぐらい心配のラッシュなのです。
したがって大輔君についてまとめると、デ−トの待ち合わせの時間、公共等におけるル−ル厳守等が人並み以上に厳しく、やたら心配性ということになります。
私自身大輔君にあったことがないので、彼がこういう人物だと100%断定は出来ないのですが、何となく彼の人物像は断定出来ます。
まず、大輔君はすべてに対して、几帳面ではありません。したがって完璧主義者ではありまんせん。
普通完璧主義の、〜するべき論者はすべてにおいて徹底しているのです。
約束の時間を守ること、公共のル−ルを守ること、部屋の整理等すべてにおいて徹底しています。
そして、その半端でない性格はデ−トの席でも、彼女に割り勘を要求したりと、ケチの印象を与えてしまいます。
つまり、すべてにおいてこうあるべきを追求していくのです。そして、その自己の完璧を求めすぎるがゆえに独善的な印象さえも与えてしまいます。
しかし、大輔君は部屋は綺麗とは言えず、デ−トではご馳走と、バリバリの完璧主義、〜するべき論者ではないようです。
そして、厳格な独善者でもなく、それどころか、大変優しい性格の持ち主であり、度を越した心配症でもあります。
それでは彼はとは、どんな人物像なのでしょう。
私は彼の根本の問題は不安であると感じました。
以外であるかもしれませんが、美夏さんが言うように過剰な心配症であるというとこから確信が持てます。
そして大輔君の待ち合わせ時間に厳しいこと、また、公共のル−ルは必ずを守るということからも推測出来ます。
まず、待ち合わせ時間に厳しい人は当然自分も相手も時間に遅れることを許しません。
先の完璧主義者なら当然時間は守るべきとなるのですが、大輔君の場合も時間には厳しいのですが、ここに心配症のエッセンスをふりかけますと、待たす以上に待たされるのが嫌となるでしょう。
待ち合わせで待たされることに心配するとは何でしょうか。
当然のことながら、もし彼女がこなかったならということになります。
ここには、何かあったのか、もしくは、すっぽかされたのでは、という不安もあります。
すっぽかされたは言葉を変えると見放された、見捨てられたです。見捨てられることへの不安が高いと彼女が少しでも時間通りにこないと、どうなっているのだろうと過剰に心配をするのです。
そして、その過剰に不安を感じて心配をした結果、時間通りに来なかった彼女を責めてしまうのです。
次に公共のル−ルは絶対に守る融通のなさについてです。
完璧主義者の場合はル−ルやマナ−、道徳は絶対に守ります。守ることに理由などありません。守るべきものだから守るのです。
では、心配症の不安が大きい大輔君の場合はどうでしょう。
ル−ルを守ることは不安解消に繋がるのでしょうか。
繋がります。
ル−ルは守るべき。ここにあるのは、自分もル−ルを守る、また、相手にもル−ルを守って欲しいという心理があるように思います。
すなわち、自分はル−ルを守りきちんとして争いごとは避けている、「あんたもちゃんとしな」といったところでしょうか。
争いごと、相互干渉、不測の事態に対する不安解消です。ですから、公共や対人関係においてル−ル、それ以外にもマナ−、態度等には相当気を使われているでしょう。そして、同様のことを見知らぬ相手にも求めるでしょう。お互いに争いや干渉を一切しないために。
また、これだけル−ルを守り争いごとを避けていると、今度はル−ルやマナ−を守らない人に腹を立てるのも当然です。
なぜなら、人間は自分を基準に生きている動物だからです。
自分がこれだけ気を使ってル−ルやマナ−、道徳を守っているのに、それを無視するとは何事か、となるわけです。
また、何事にも過剰に心配をするのも彼の不安からきています。
美夏さんが旅行先で怪我をしないかなどですが、この過剰な心配のラッシュは本当は相手のことを思っているのではなく自分勝手な心配です。
なぜなら、自分が彼女を失うのが恐いから勝手に過剰な心配をして美夏さんをうんざりさせているのですから、自分勝手といか言いようがありません。
したがって大輔君はもっとおおらかな気持ちを持つことが必要となります。
意識すべきことは自分が過剰に不安を感じていること、それゆえに時間やル−ルを守ることにこだわっていることを認識することです。
そして、待ち合わせ時間に遅れるにはそれなりの理由があるのだろうとか、ル−ルを守らない人も大勢いるものだとか、もう少し広い視野が必要でしょう。
また、あまり過剰な心配を人に言うと相手うんざりもされます。
そのあたりも何でも口にするのではなく考える必要があるでしょう。
心配するのはどうしようもないかもしれませんが、それを口に出すか出さないかはコントロ−ル出来るのですから。
大輔君がそれだけの不安を持つには、それだけの何かがあるのでしょうが。
せっかく美夏さんという綺麗な女性と付き合っおり、また、彼にもいいところがたくさんあるのですから、自分をコントロ−ルして豊かな恋愛を楽しんで欲しいものです。