下垂体性ADH分泌異常症
2014年4月末。49歳時。
フィットネスクラブで運動後、急に今まで感じたことのない、口の酸味を感じ、急いで、水を飲んだことを鮮明に記憶しています。
突発性、下垂体性ADH分泌異常症(中枢性尿崩症)、指定難病のはじまりです。
この件については、抗不安薬の副作用を疑い、精神科に相談したのですが「気のせい」で終わってしまいました。
しかし、その後、口の酸味や渇きは徐々に強くなりはじめ、常に冷水を欲する状態になっていきます。
「おかしいな」?「気のせいではない」と思いながら日々過ごしていたのですが、どうしても、常に感じ続ける口の酸っぱさ、渇きのストレスに耐えられなくなり、2017年3月、内科にて血液検査をして頂きましたが、「心因性多飲症」と診断されました。
後日、誤診と判明します。
その後も常に、口の酸っぱさに悩み、2017年冬頃には、夜中、寝ていても、口の酸味、渇きで目が覚め、冷水を飲まないと落ち着かない状態になりました。
そして、2018年2月頃よりは、夜中、口の酸っぱさ、渇きと同時に、トイレに頻繁に行くようになり、そのため睡眠障害のようになってしまいました。
もともと、口の酸っぱさ、渇きのため、水をよく飲み、一日の飲水量も4ℓ以上であり、一般成人の2倍近く水分を補給していたので、トイレの回数も多いのだろうと思っていました。
しかし、、納得いかないのは、「心因性多飲症」。
すなわち、ストレス反応から多飲する症状が、なぜ夜中にも、口が酸っぱい、渇きで、目が覚めるのか。
私は夜中にまで、ストレスを感じるほど日中活動はしていません。
したがって、睡眠障害が生じてからは、「心因性多飲症」ではないと、確信を持ち始めました。
では、何が原因なのだろう。
私がネットで調べて疑った病名は、下垂体性ADH分泌異常症。
別名、中枢性尿崩症です。
しかし、かかりつけの内科は違うと言う。
したがって、内科を変え、大阪市内の大病院にて、検査入院の手配をして頂きました。
2018年5月の連休明けより、5日間の検査入院。
結果、下垂体性ADH分泌異常症(特定医療費指定難病)です。
私はストレスが原因と言われ、実際は原因不明の、「心因性多飲症」よりは、ある程度、薬で症状(多尿)を抑えられる、下垂体性ADH分泌異常症の診断で良かったと思っています。
この、下垂体性ADH分泌異常症(中枢性尿崩症)は、脳の下垂体の機能異常により、突発的になったものであり、多くの患者が急に口の酸味、渇きを感じ、異常に気付くのですが、発症当初は、何かよく分からず、進行性が進むにつれ、何か絶対におかしいと確信を得て、検査入院をされる方がほとんどだそうです。
そして、難病ですので、発症原因不明、治療方法未確立、進行性、慢性的な病気です。
素人の私でも書けることは、水を飲むからトイレに行くというより、トイレ(多尿)に多々行くことにより、体内水分が少なくなり、口が渇き水を飲む。
そして、また、トイレ、口渇、水を飲むから、また、トイレに行く。
これを繰り返す難病(多尿 口渇 多飲)であり、一番の問題は、下垂体の尿の生成機能に問題(尿を多く生成する)があり、それを一時的に改善する薬、ミニリンメルト錠を服用して、尿の生成を抑えて、トイレに行く回数を減らしています。
薬の効果としては、10時間程、尿が出ません。
したがって、私の対応としては、一日中、尿を止めることは不可能なので、就寝時にミニリンメルト錠を飲み、トイレに行くために起きることなく、睡眠障害を防いでいます。
(それでも、口の渇きで、何回か目が覚め、水は飲みます)。
また、日中は薬を飲まないか、効果を低めて服用(ミニリンメルト錠を4分の1に割錠)しているので、(水中毒、脱水症の心配があるため)、やはり薬の効果は低くなり、トイレは人より頻繁に行きます。したがって、長時間の遠出が難しい(常にトイレがあれば問題ありませんが)。
そして、それ以上に、日々の口の酸味、口渇より、長時間話しにくい。
残念ながら、薬で多尿は抑えられても、口中の酸味、渇きには、現時点では無効のようです。
突発的にはじまった病気ですので、突発的に治ることを期待しているのですが。
まれに、突発的に治る方もおられるそうです。