自分の悩みと人の悩みを比較しないこと

カウンセリングを行っていますと、クライエントの方から次の言葉を聞くことが多々あります。

「こんな悩みでカウンセリングを受けにきてよかったのでしょうか・・・」
「病気でもないのにカウンセリングを受けてよかったのでしょうか・・・」
「私より苦しい思いをしている人がいっぱいいるのに・・・」
「私の悩みや苦しみなんて、○○の人に比べたら・・・」

人は様々なことで悩みます。
他者との関係、親子の軋轢、職場でのこと、これからの人生、子供時の生き辛さ、悩みの数は人の数だけあると思います。

そして人は皆各々、自分の人生を生き、様々な悩みを背負っているのです。
この悩みに対応して解決することが出来るのは悩まれている本人しかいません。
カウンセラーは理解者であり、伴走者であり、ちょっとしたアドバイスをする者にすぎません。

さて人は皆各々の状況に生き、各々の悩みを持っています。
この悩みについては苦しさや辛さが軽いうちにカウンセリングを受ける等して対応、解決した方がよいと思います。
苦しさや辛さが背負えなくなって、病期や精神疾患になってからカウンセリングを受けるよりは、症状の軽いうちに対応した方が、回復も早く、その後も楽だと思うのです。

またカウンセリングでは苦しく、辛い状態にならないように、考え方や感じ方を変える等のアドバイスも行います。
すなわちこれは、苦しく、辛い状態に陥らないための予防なのです。

「こんな悩みでカウンセリングを受けにきてよかったのでしょうか・・・」
「病気でもないのにカウンセリングを受けてよかったのでしょうか・・・」

心が苦しく、辛い状態である時はあまり我慢せずカウンセリングを受けてください。
それが自分を大切にするということなのです。
カウンセリングを受けてOKなのです。

また、ご自身が抱えている悩みや状態を、他者と比較することはやめてください。
人は各々の人生を生きています。
各々生活する環境も生い立ちもすべてが違うのです。
したがって、比較することに意味はないのです。

自分を大切にするということから考えますと、自分が抱えている問題を解決出来るのは自分だけです。
ですから抱えている問題と向き合うことが悩まれている方にとって大切であり、他者と比較して自分の悩みはたいしたことはないと判断して、その悩の対応、解決を先延ばしにしても、何の利もないのです。

むしろ、問題と向き合わないことを先延ばしにしたことにより、事態を悪化させる可能性もあるのです。

「私より苦しい思いをしている人がいっぱいいるのに・・・」
「私の悩みや苦しみなんて、○○の人に比べたら・・・」

人は皆、自分の人生を生きています。
自分の人生を生きることが出来るのは自分だけです。

自分の人生と他者の人生を比較しても意味はありません。
そもそも、比較から得る幸福、不幸、安定、不安定等ありえないからです。
すべては、自分の心のなかにあるのです。

悩み、辛さを他者と比較するのはやめてください。

もっと自分を大切にしてください。

自分のことを大切に出来るのは、自分だけなのですから。

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