あなたはあなたでいいのです 言葉の無責任性
心理カウンセリングにおいて、ご相談者は主に自身の抱えている心の悩みの相談、及び、悩み解決に向けての相談に来られます。
しかし、この悩み相談に対して、無責任な言葉がけ、アドバイスがあります。
それが。
「あなたはあなたでいいのです」。
人は心の悩みを抱え、その問題解決に向けて、費用(お金)をカウンセリングに費やします。
その解答が、「あなたはあなたでいいのです」。
となりますと、費用対効果はゼロ。
アドバイスを行った者(主に心理カウンセラー)の無責任性が問われるでしょう。
「あなたはあなでいいのです」。心理カウンセラーの説明責任
確かに、「あなたはあなたでいいのです」。
この言葉が的を得ていることも多々あります。
例えば、うつ病の方が、なかなかうつ状態から改善しない。
その焦っているご相談者様に対して、アレコレとアドハイスを行い焦らせ、ご相談者様を追い詰めても、かえってうつ状態を悪化させるだけです。
この場合は、「人には様々な状況、改善への道があります。焦らずに取り組みましょう。あなたのペースで。あなたはあなたでいいのです」。
ご相談者に対して、これ程度の説明責任は必要でしょう。
いきなり、「あなたはあなたでいいのです」。
とカウンセラーが発したとすれば、やはり、言葉足らず、説明責任を果たしていないことになるでしょう。
個性の大切さを尊重
さて、「あなたはあなたでいいのです」。
少し批判的に、この言葉に対して書かせて頂きました。
しかし、実際には、この言葉、事実を付いてるのです。
なぜなら、人には様々な個性があります。
例えば、多くの人と自分は違う、自分は上手に社会に溶け込んでいない気がする。
自分は大勢ではしゃぐのが苦手だ。その自分を何とかしたい。
それには、個性(気質、性格特徴)が影響しているのではないでしょうか。
その個性を一瞬で変えるのは不可能に近いことです。
ですらか、まずは、あなたの個性はあたな唯一のもの。
皆、個性に基づいて生きている。
だから、「あなたはあなたでいいのです」。
と、この言葉が生きてきます。
そして、問題はその後です。
あなたの個性を大切に、「あなたはあなたでいいのです」で、カウンセリングが終了してしまいますと、ご相談者様は納得されないでしょう。
したがって、ご相談者様の個性を大切にしながらも、ご相談者様の個性において変容可能なものは変えていく作業が必要となるのではないでしょうか。
全くの別人になることは不可能ではありますが、自身の欠点と思われている部分を、悩みの相談によりますが、長所へ変更する等は可能と考えます。
「あなたはあなたでいいのです」。
個性を大切にしながらも、短所と悩まれてはいるが、変えられる特徴は長所とする努力を焦らず行い、「自分を大切に」、自分を変えていけばいいのです。
大勢の真似をする必要はありません。
強引なキャラ変も自分を破壊します。
自分を大切に。
「あなたはあなたでいいのです」。