分かったふり 決めつけは人の心を傷つける
私たちは人と話しをしていて、何かわかったふりをしてしまい、そして、相手を決めつめて、評価するような言動を取ってしまうことはないでしょうか。
例えば、相手の話しをきちんと聞かず、「それは、しんどいよね」とか、「あなにに問題はないよ」等。
相手をなぐさめ、相手のことを思っているようですが、実は相手の話したいことを、ほとんど聞かずに、ポンと一言、言っているだけであり、分かったふりをして、さっさと話しを終わらせているだけです。
この態度を取られた相手はどう思うでしょうか?
話しをきちんと聞いてもらえない、分かったふりをされ、適当な一言で終わる、二度と、この人には話さないでおこうと思うのではないでしょうか。
それに、分かってはいないのに、分かったふりをするということは、相手を軽視していることにもつながります。
「あなたの話しを聞いている時間はありません」。
「あなたの相手をする気はありません」。
「あなた程度のことなら、聞かずとも分かります」。
このようなメッセージも同時に発しているのです。
そして、「決めつけること」。
「分かったふり」とニュアンスは似ているのですが、「決めつけ」とは、聞き側の先入観で、相手をこうだと決めつけることです。
決めつけられた相手はどう感じるでしょうか?
ロクに話しも聞かず、例えば
「それは、あなたが悪い」。
「あなたが我慢すべき」。
「もうちょっとよく考えたら」。
相手の話しをきちんと聞かず、決めつけられると、相手はどのような気持ちになるでしょう。
また本人はアドバイスのつもりで言っているのかもしれませんが、話しをきちんと聞かずにアドバイスをしたところで、相手の話したい核心、気持ちに添うことなく、気持ちを無視して言っているので、このような決めつけは、結果として相手の心を傷つけることになります。
分かったふり、決めつけも、相手を軽視、値引く、ディスカウント(ディスる)行為であり、また、相手を批判している行為にもつながります。
相手からは、「何も分からないくせに、言うな」と、なるのでする
批判する者は、かならず、批判されます。
人の話しをロクに聞かず、口先だけの、傲慢な者として、その相手から逆襲のレッテルを貼られ、批判した相手から批判されるのです。
また、軽く見られたと思った相手からは、以後連絡を絶たれ、お付き合いも、これで終わるかもしれません。
分かったふり、決めつけはしないことです。
まずは、自分の意見在りきではないのです。
そうではなく、相手の話しを聞き、気持ちを汲み、対応すれ良いのです。
もし、今、自分に話しを聞く時間がなかったら、その事情を説明して、後ほど、時間を取り、ゆっくり話しを聞けばいいのです。
分かったふり、決めつけは、相手を傷つける行為です。
中途半端な無責任な言動は慎みましょう。
また、無理をしてアドバイスを考える必要もありません。
何もアドバイスが思いつかない時は、率直にそのことを伝え、でも、相手の辛い状況等を感じた、その言葉を返してあげるだけでいいのではないでしようか。
これによって、相手も分かったもらったと、安心を得ます。