小鳥との不思議

9年前に私は文鳥の中雛(ちゅうびな)をデパートで買いました。
オスとメスと一羽づつです。
オスの文鳥は2年前に天国に召されました。

今から書くことはメスの文鳥(通称ピーちゃん)が天国に召される1日前のお話です。

9歳ともなると人間でいうと100歳ぐらいのおばあちゃんでしょうか。
手乗りの文鳥ですので、手に乗せて部屋で遊んであげることもあるのですが、歳のせいかすぐに手の中でうとうとと寝てしまいます。
まぁ、それはそれでかわいいのですが。

さて3月22日、この日は日曜日です。少し雨が降っていました。
夕方からはカウンセリングの予約が入っているので日中に掃除をすませ、その後リビングを通ると鳥かごの中でピーちゃんがものすごく大きな声で鳴いています。

いつもこんなに激しく鳴いているのかなとも思いながら、鳥かごから出して手にのせて、私の部屋に運びました。
するといつものように、しばらくするとウトウト、手の中で寝てしまいます。

「なんだ、手の中で寝るためにあんなに鳴いていたのかな」と思いしばらくそっとしていました。
そして、次の瞬間閃きました。
ピーちゃん写真を撮ろうと、実は職場の同僚が喉が痛いと週末から寝込んでいたので、ピーちゃんの写真を撮ってメール添付で送信して癒してあげようと思ったのです。

携帯電話で写真を撮ろうとごそごそしていたら、ピーちゃんが起き出して手のなかでぼんやりしています?
この瞬間写真を撮りました。
これが午後3時30分頃のことです。

そして、数分後私は出かける準備のためピーちゃんをリビングの鳥かごに戻しました。
するとまた激しくピー、ピーと鳴き出すのです。
部屋に戻っても鳴き声は聞こえてきます。
しかし、私は出かけなければなりません。
何かピーちゃんに自分が責められているような感じもしましたが、そのまま準備をして出かけました。

そして・・・。
翌日、23日 月曜日の午後3時30分頃、ピーちゃんは天国に召されました。

今から思えばピーちゃんがあれだけ鳴いていたのは、もう一緒にいる時間がないよ、とでも伝えたかったのでしょうか。
ピーちゃんの写真は22日に撮った1枚だけです。
最初で最後の写真撮影だったのでした。

動物は直感が鋭く、この現世より自分が離れていく時が近いことを感じるとる能力があるとよく聞きます。
きっと文鳥のピーちゃんもそうだったのでしょう。
そのことを、私に伝えたかったのでしょう。

9年間ありがとう。

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