感謝の心を持てない 表現出来ない人の心理

感謝。
他者から受けた好意、親切に対して、「ありがとう」と、感謝の気持ちを気持ちを抱く。

私は、感謝の押し付け、何がなんでも感謝しましょう、感謝が足りない等、口にするタイプの人間ではありません。

でも、同時に人からの好意、親切には、「ありがとう」と口に出し、感謝の気持ちを伝えること、また、たまにでもいいのですが、以前受けた親切等を思い出し、感謝の気持ち、言葉を変えると、人の心の暖かさ、それを感じ入る、自分自身を体感することも大切だと思います。

感謝を押し付けることは書きませんが、人に感謝出来る人と、感謝出来ない人(感謝心)のない人とでは、生き方と在り方が違ってくると思います。

では今回は、感謝心のない人、人に感謝出来ない人の心理について、何例か書き進めたいと思います。
しかし、基本的にそこにある根源は、行き過ぎた自己中心性が主となります。

1 自己犠牲・不平不満を感じる日々の連続
2 傲慢 人が自分に尽くすのは当たり前 人を見下す
3 甘やかされ、尽くされて当然の心理
4 自己が容出来ていない
5 何でも自分1人で頑張る主義 他者の支援は不要 素直さの欠落
6 人間嫌い 人に対する憎しみ
7 打算のみで動く人 感謝した振りは出来る
8 自己表現がヘタな人 感謝の気持ちはあるが表現出来ない

1 自己犠牲・不平不満を感じる日々の連続

日々の生活において、自分さえ我慢していれば全てはうまくいく、自分だけ損な役割をいつもしている等、不公平感、自己犠牲心に覆われた心の状態でいますと、我慢と自己抑圧の心理が先行し、日々、不平と不満を感じる心理状態になってしまいます。

このような心理状態になりますと、人とは、人からの親切に鈍感になってしまうのではないかと思います。
それは、日々の不平不満の心理により、自己抑圧より、感じる能力の減退、反応力の遅さ、その結果、他者からの親切な行為に鈍感になり、感謝心が動かない心理状態になるのではと推測しています。

自己犠牲、不平不満の我慢と抑圧は、人間の感性を鈍られるのです。

2 傲慢 人が自分に尽くすのは当たり前 人を見下す

「自分が偉い」と、自分自身思い込んでいる人は、他者を軽視する傾向が強く、他者から親切な行為を受けたとしても、格下の人間は当然、自分に尽くすべき等の、傲慢な心理の人もいるでしょう。

このような態度を取っていると、他者の反感を招き、結果として他者から純粋な心から出る親切な行為を受けことは出来なくなり、この人の持つ、何らかの「偉さ」の権威に対する、打算に基づく(ごますり)の親切のような行為を受けるだけになってしまいます。

しかし、「偉さ」の根拠は何でしょうか。
その「偉さ」の根拠を失った瞬間、人はこの人に対して、嫌悪感より一切、相手にしない、構わなという姿勢に転じるかもしれません。

傲慢で人を見下す。
このような人は、感謝心もなく、共感に基づく人間関係すら構築出来ないでしょう。

3 甘やかされ、尽くされて当然の心理

子供時から甘やかされ、親より過保護、欲しいことは何でもしてもらい成長した人は、「してもらうのが当たり前」の、心を持ち、感謝するという心を培っていない可能性が高いと思われます。

未熟な子供の心の状態のまま、大人になってしまったのです。

4 自己が受容出来ていない

自己受容が出来ていない人。
具体的には、「今の自分でOK」の感覚、心理を持っておられない方は、他者の心の受容も出来ないと思われます。
自分を受け入れられない、それは、他者を受け入れられないことにつながるのです。

今の自分ではダメ、この心理があると、人に甘えてはいけない、人からの親切を受ける価値は自分にはない等、自分で自分を追い込み、苦しめてしまうのです。
そして、自己受容が出来ていない結果の自己否定より、他者からの親切をはねのけるような態度(他者否定の態度)を取ってしまうかもしれません。

自己受容が出来ていないと感じ、人の親切を素直に受け取りにくい方は、まずは、自己受容について考えてください。
おそらく、自己受容が難しいと感じられている方は、感謝心の問題だけではなく、人間関係全般に問題を抱えられているのではないかと思います。

5 何でも自分1人で頑張る主義 他者の支援は不要 素直さの欠落

何でも自分1人で責任を負い、頑張らなければいけないという信念、主義をお持ちの方は、他者からの親切な行為を不要と感じられる傾向が強いでしょう。

自分1人でやり遂げる、この信念、主義があると、逆に他者からの親切な行為を受けることは、感謝とは真逆に、屈辱と感じてしまうこともあるかもしれません。

あまりにも強い意地を張る信念・主義は、「助けてください」とSOSが出せず、全てを自分1人で抱えてしまい、自分が潰れることになってしまうかもしれません。

なぜ、全て、自分1人で頑張らなければならないのか、その価値観を見直す必要があるでしょう。

6 人間嫌い 人に対する憎しみ

人に対する憎しみ、憎悪の感情を抱いている方は、社会生活においても、その雰囲気をまき散らし、人を寄せ付けまいと(意識・無意識問わず)されていると思います。
当然、人は近寄りがたく、親切な行為を受けることもなく、人に対して感謝をする場、事もないでしょう。

人に対する憎しみ、人間嫌いになる、よほどのことが、過去にあったのだと思います。

でも、全ての人が、過去あなたを傷つけた人のような人ばかりではありません。
このことは、体感しなければ理解して頂けないでしょうが。

7 打算のみで動く人 感謝した振りは出来る

人から何かを得よう、さらには、盗もう等、思われている人は、善人を装う、または、困ったふりをして人に近づく。

そして、自分が人に親切な行為をすることありますが、これは、それ以上の何かを狙っての下心あってのこと。

打算。
打算で動き、他者か何かを得ることを狙う人は、感謝した振りは出来ますが、実際には感謝等していません。

8 自己表現がヘタな人 感謝の気持ちはあるが表現出来ない

さて、感謝の気持ちはあるのですが、その感謝の気持ちを、どのように表現して良いのか分からないという方もおられるでしょう。

感謝の気持ちを表現する。
これは、人間関係のスキルの問題にも通じます。

自己表現が苦手な人は、自分を抑え続けた人生を過ごされたのではないでしょうか。
したがって、コミュニケーション全般に難しさを抱えておられるのかもしれません。

しかし、自己表現はスキルです。
感謝の心をお持ちであれば、そのお気持ちを表現するスキルは、必ず身に付けることが出来ると確信しています。

さて、感謝の心、気持ちと、その気持ちを持ち合わせていない人、もしくは、表現が難しい人、心の在り様について書いてきました。

でも、さらに、踏み込んで考えましょう。

感謝とは、特別に人から何らかの行為を受けた時だけ、すべきことなのでしょうか。

親子関係・家族・夫婦関係等。
日々の当たり前の生活の中にも、本当は感謝、ありがとうの気持ちを感じる場は沢山あるのではないでしょうか。

当たり前は当たり前ではない。

親、子、パートナー、友人。
身近な存在の人達が、自分にどれだけのことをしてくれているか、書きだして、その事実を知り、そのことに感謝、ありがとうの気持ちを持つことも、円満な関係性を築くために大切なことでしょう。

特に夫婦関係とは、もともとは他人が結び付き形成された関係です。
パートナーに対して、何の感謝の意も表さず、要求ばかりしていては、いずれは見放され、関係性の破綻につながる可能性もあります。

感謝の強制はしませんが、感謝すること、感謝の表現は大切なことなのです。

何よりも、自分の人間性の向上のために、大切なことなのではないでしょうか。

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