創業者の思い 事業継承の大切さ 想いと志しを継ぐ
今は、個人がM&Aを実施して、主に個人事業主(小規模会社)の会社を買収する時代に入っています。
または、M&Aを実施しなくても、飲食店等の場合、常連の客に、店を譲渡する例もあります。
店そのものは、繁盛しているのですが、後継者(後継ぎ)がいない為、今まで心をこめて、大切に育て、守ってきた、事業を引き継いで欲しい、この思いの強さから、次の代の方に、守ってきた何かを継承されるのです。
さて、後継者等がいないことより、それなりに繁盛している店の事業を継承する際、継承者の在り方について、書きたいと思います。
読者の皆様からすると、それは、ビジネス指南役の仕事であり、心理カウンセラーが書くことではないと、思われるかもしれません。
しかし、事業の継承には、先代の心、思いを継ぐ、そして、継承された方には、義と利の心の葛藤が生じることもあるのです。
この、側面より、事業継承について、心理カウンセラーとして書かせて頂きたいと思います。
多くの人は、それなりに利益の上がる、それなりの繁盛店を譲られる事業、店を継承された際、自分が店の店主、オーナーとして、今後の事業展開等、考えられるでしょう。
もっと儲からないか等。
利、儲けを考えることしだい、それは、それで、経営者として当然だと思いますが、本質論を書くと、その店は、継承したものであるということなのです。
自分が1から立ち上げたものではないのです。
事業を継承する時、何を一番大切にすべきか。
私論ですが、やはり、事業創造者の起業時の思い、志し、苦労、そして、顧客がいるのならば、なぜ、この店に顧客がいるのか、その店の持つ魅力(それは、もしくは先代の人柄かもしれません。しかし、人柄は思い、志しとも直結しています)。
したがって、事業を継承する際は、先代、創業者の事業、仕事に対する、思い、志しを受け継ぐことが一番大切かと思います。
前述いたしました、義と利。
義とは、先代の思い、志しを受け継ぎ、まずは、その思いを理解、そして、体感レベルまで、落とし込むこと。そして、その思い、志し、心を受け継ぐことです。
したがって、事業を継承したとたん、利を優先して、自分流に何もかも、急いで改革したい気持ちとは、別次元のものなのです。
まずは、義を果たし。
その後、継承者としての権利として、自分流に事業の在り方を少しずつ見直し、推し進めていくのがベターではないでしょうか。
いきなり、利を求め、事業を自分流に改革してしまいますと、今までいた、顧客が離れていくことにつながりかねません。
なぜなら、その顧客は、先代、創業者の仕事に対する思い、志し、そして、その姿勢に魅かれて、常連様となられたわけですから。
事業の継承とは、すなわち、先代の思いを継承することでもあるのです。
但し、今回の記述は繁盛店の継承に限定して書かせて頂きました。