医療従事者の方への差別問題
今は新型コロナウイルスの脅威に全世界がさらされています。
未知のウイルス。
得体がしれません。
私たちは新型コロナウイルスの感染が始まった初期、状況を楽観視していた気がします。
しかし、これは数カ月前のこと。
今回書く記事は、この危機的状況において、英雄的、献身的な働きをされている、医療従事者の方への差別の問題です。
先日もテレビで医療従事者の方への、根拠のない差別はやめましょうと、単に一言放映をされていましたが、なぜ、この差別をやめなければならないのか、少し詳しく私見を書かせて頂きます。
さて、医療従事者の方が何の不安も感じず、日々、病院という職場に通っておられると思いますか?
想像力、思考力、知性を持って考えれば分かることです。
医療従事者の方は、日々、自己の新型コロナウイルスへの感染不安の恐怖と戦いながら、医療の現場で働いておられるはずです。
(院内感染 病院とは感染リスクが高い、その中で人々のために尽くしておられるのです)。
私がもし医療従事者であれば、この状況においては、職業選択の権利を行使して、さっさと病院やめます。
無責任かもしれませんが、自分を守る方が先決と私は考えるでしょう。
これは、卑怯な行いなのでしょうか。
もし、これを卑怯とするのであれば、今、医療の現場で踏みとどまっておられる方々に対して、なぜ敬意を表することもなく、ばい菌扱いの等の差別的な行動、発言をされるのでしょうか。
すべての人が、医療従事者への方へ差別的な態度を取っておられるとは思っていません。
ごく一部の人だと思っていますが。
私から見ると、医療従事者の方へ差別的な態度を取られる方は、その方々に対する、思いやりがないのだと思います。
思いやりとは、知性、良識等から生まれます。
そして、相手の状況、立場を思いやる、想像力も大切です。
もう一度書きます。
医療従事者の方は、日々、自分の感染不安と戦いながら、体力、精神的にも限界に近づきつつあるなか、入院されている患者様のために、責任と使命を果たし、尽力されているのです。
その方々を差別、蔑視、敵視するとは、私には理解出来ないのです。
英雄を差別する等、あり得ない。
医療従事者の方を差別する心理
自粛ストレス
今は自粛が要求されています。
これは、新型コロナウイルスの拡散を防ぐ為に、仕方のないことです。
耐えなければならないでしょう。
長期戦になるかもしれません。
しかし、不要不急以外、ずっと家に居ることは、相当なストレスです。
また在宅ワーク、子供がずって家にいる等もストレスでしょう。
そして、子供も大人以上のストレスを感じているはずです。
そのストレス発散の為、ストレスから生じた怒り、攻撃心を満たすため、医療従事者の方を、スケープゴート(いけにえ)として差別されているのでしょうか。
未知のウイルスに対する恐怖心
新型コロナウイルスとは未知の恐怖です。
私たちは今、常にその恐怖心、不安を抱き日々、生活をしています。
新型コロナウイルス⇒恐怖⇒新型コロナウイルスは病因内に拡散しているという思い⇒病院に勤務する医療従事者は、ばい菌保持者、汚い⇒敵意、そして差別的行為。
このような、単純な発想で医療従事者の方を差別しているとするならば、あまりにも、知性と良識、良心が欠落しています。
前述しましたが、本当にどこの誰が、この未知のウイルスと向き合い、全力を尽くし、日々、奮闘しているのか。
よくよく、考えてください。
自己中心性 人の本質 大爆発
私は人間とは自己中心性の生き物、傲慢、残酷、残忍性を備えた生き物と思っています。
私にもその側面を大きく感じています。
でも人とは、それとは対極の、優しさ、思いやりも、その知性、良識もお持ちです。
しかし、現在の不安な社会情勢時は、自己中心性が大爆発する時もあるのです。
医療従事者の方の差別とは別ですが、運送業の方に対する差別的な行為の問題も表面化しています。
テレビの放映では、運送業の方が荷物を届けた瞬間、除菌スプレーをかけられた等、屈辱的な接し方を受けた事例が放映されていました。
でも、よくよく考えてください。
荷物が配送されたということは、多くの場合、本人がネットから商品を購入されたのではないのですか。
注文していた物が届いた。
それだけのことだと、私は認識します。
自分が購入した商品が届いたのですから、だったら購入しなければいいのに
「でも、必要な物だから買うんだよ」と言われるのでしょうけど。
荷物が届いたら、運送業の方に対して、ばい菌扱い。
しかし、時間指定通り届かなかったら、即クレーム。
ごく一部の方がされていることだと思いますが・・・。
医療従事者に方を差別するのであれば、あなたが感染した時、病院には行かないですよね
新型コロナウイルスには誰でも感染する恐れがあります。
どこで、どう感染するか分かりません。
「お前はすでに感染している」
かもしれません。
無症状なだけなのかもしれません。
さて、医療従事者の方に対して差別的な態度を取られている方は、自分が感染した時、また、家族、子供が感染した時、当然、病院には行かれませんよね。
今まで差別していた人に助けを求めるのですか?
そんな屈辱的なことは、命を懸けてもされないと、私は思っています。
差別していたとは、それなりの考え、信念があってのことでしょう。
病院に行く権利がないと書いているのではありません。
今までの差別していた人に助けを求める、そんな自尊心、プライドのないことは、人として出来ないでしょう。
新型コロナウイルスに感染され退院された、イギリスのジョンソン首相が仰られていました。
確か、次のような内容です。
「私のために、命がけで最善を尽くしてくれた、病院内全ての方々に敬意を表し、感謝をします」と。
医療従事者の方を差別されている方も、万が一、自身が新型コロナウイルスに感染して入院された時、今まで差別していた方々の働き振り、献身からきっと、改心されることでしょう。
新型コロナウイルスに関しては、誰も差別してはいけません。
誰でも感染する可能性はあるのです。
私たち日本は、ほぼほぼ日本人で、その人口を構成しています。
日本人、皆、同志、同胞なのです。
以前、安倍首相が、仰られていました。
「美しい国 日本」。
良い言葉、良い響きです。
日本人、皆、力を合わせましょう、助け合いましょう等
伝えるつもりはありません。
でも、差別はやめましょう。
誰にでも感染の可能性はあるのですから。
私にも、あなたにも。