言葉のトーン 言語と非言語

言葉が言語と非言語に分かれていることは、よく、知られています。

言語とはそのまま、言語表出、言葉を発っすることです。
非言語とは、言葉として発っすることはありませんが、うなづき、笑顔、怒り顔等のように、言語を用いず、態度、雰囲気等の表現により、何らかのメッセージを相手に伝えているのです。

さて、それでは、言葉を発する際、言語と非言語との混合体はあるのでしょうか。
混合体とは、おかしな言い方ですが・・・。

適切に書くと、その言語を表現するのにふさわしい、言葉のトーン(音色、言色、雰囲気)、すなわち非言語を用いて、その言葉を表現、発っするということです。

例えば、「ありがとう」。
この言葉には感謝の意が込められています。

したがって、「ありがとう」という言葉を発っするのであれば、
そこには、「感謝の意」を表するにふさわしい、言葉のトーン、雰囲気を持って表現しないと、相手には「ありがとう」の言葉、その心が伝わりません。

そして、もし、「ありがとう」、「ありがとうございました」。
この言葉を怒鳴って言っている人がいるとしたら、何か妙な感じを受けますよね。

それは、「ありがとう」、「ありがとうございました」に、感謝のトーン、雰囲気がまったく感じられないからです。
ただ、「ありがとう」と、怒鳴り散らしているからですね。

ありがとう、この感謝の言葉を大声で、怒鳴って表現することは、真逆のメッセージを同時に伝えているわけですから、「ありがとう」と言われても、何を伝えたいのか、正直、私には分かりません。

例えば、店舗にて品物を購入して、「ありがとうございました」と、大声で怒鳴られたように言われたらどのような気持ちになりますか。
(怒りの言葉を発っする言葉のトーン)。

不快、びっくり、こちらにも怒りが伝わる、非常識店員。
いろいろと、感じ、思われるのではないでしょうか。

言葉には、その言葉、独特のニュアンス、意味があります。

その言葉のニュアンス、意味を熟慮したうえで、その言葉を発っするにふさわしい、言葉のトーンである非言語も意識して、その言葉を発っする必要があるのです。

言語として言葉を発する際は、その言葉にふさわしい、言葉のトーン(非言語)を意識して、その言葉を発しないと、相手には、あなたの発っした言葉の真意、心が伝わらないのです。

例えば、誰かに何かを本気で注意する時、その言葉には、言葉の強さが必要であり、その強さのトーンで表現しないと、相手には注意されている(怒られている)ということは伝わりません。
おだやかな、ゆっくりした、優しいトーンで、注意しても、何も伝わらないでしょう。

感謝の言葉を大声で怒鳴ったような言葉のトーンで、言葉を発っしても何も伝わらず、逆に不快を感じる。
注意する時に優しい穏やかな言葉のトーンで、言葉を発っしても、注意されているということじたい、認識されないかもしれません。
この2例は、言葉を発するにふさわしい、言葉のトーン(非言語)を用いていないため、その言語表出に矛盾が生じてしまっているからなのです。

言葉を発するには、その言語にふさわしい、言葉のトーン(非言語)、雰囲気を用いて、その言葉を発っする必要があるのです。

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