本当の自分とは・・・

カウンセリングをしていますと自己喪失の病とも呼べる症状によく出会います。
実は私も昔そうでした。

では自己喪失とは何を示しているのでしょうか。
それは自分を抑え過ぎて周囲に合わせて生きている。
または自分を抑え過ぎて自己表現しない。
自己発揮しない等です。
更には自分が人より優位に立つことばかり考え、優位に立つための行動を取り続けることにより、自分の本来持っている感情や感覚を失う場合もあります。

これら自己喪失をもたらす態度・行動は、その人が生きてきた成育歴の中で学び維持してきたものです。
すなわち、自分が自分であれば生きていけない環境や時代があったと考えられます。
(社会生活をおくるうえでも常に自分を発揮すること、表現することは出来ません。禁止されていることも多あります。しかし、カウンセリングに来られる方々は幼児期よりずっと自分を出すことが出来ず、自分が自分でいることが出来なかったのです。人生自分を抑えるためにあるような感覚です)。

さて、自分を抑え続けて生きるということは、自分の感情、意思、本能等無視することにつながります。
本当の感情表現、したいことをせず、常に我慢抑圧し続けますと、いずれそのことで生き辛さを感じ「本当の自分とは何か」という悩みに直面することになります。

しかし、自分とは成育歴において形成されますので、常に自分を抑えることを続けますと、その抑えている自分が「自分」なのです。
すなわち「本当の自分」は存在しないのです。

もう一度書きます。
自分とは今まで過ごしてきた人生において形成されます。
したがって、今まで生きてきた自分が「自分」なのです。
その裏に「本当の自分」とは存在するのでしょうか。

存在しません。
「今は」。

自分が自分の人生に疑問を持った時。
生き辛さや、虚しさ、自己抑圧、自己喪失を感じた時、そこから本当の自分は誕生します。

それは、今までの自分から脱却して、「新しい自分を創造」するのです。

自分とは創造出来るのです。

どのような自分になりたいのか描き、その描いた自分を目標として、理想の自分に向かうのです。

それが「本当の自分」です。

本当の自分とは探すものではなく、創造するものなのです。

ですから誰でも自分を創造することが出来、理想の自分になることが出来るのです。

但しこれは人間性、人格についてです。
(お金持ちになりたいとか、宝くじを当てたいとか、世界一周旅行をしたい等は経済や運の問題は別の次元です)。

自分を創造するとは、どのような人生をおくりたいか、どのような人間になりたいか、どのような対人関係を築きたいか、人格を主としているのです。

理想の自分を描いてください。
そして理想を実行してください。
自分を創造してください。

人生とは自分とは何者であるかを創造する場である。

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