心理カウンセリングと時間軸
私の受け賜っているカウンセリングでは、問題解決の方法として時間軸から考えて2つの方向性があります。
ひとつは過去、そして、もうひとつは、未来に向かうことです。
カウンセリングのご相談内容は今の生き辛さをどうにかしたいというご相談が多く、それは過去、生育歴より積み重なった、固定した考え方や一定の反応様式に基づく行動・態度を取り続けること、すなわち性格が大きく影響しています。したがってカウンセリングでは過去を振り返り、なぜそれらの考え方や一定の反応様式を持ったかを考え、気づき、新しい考え方、新しい行動パターンを創ります。
これは時間軸上過去と今を対象としています。
過去を対象としますと生き辛さの原因に対する気づきや理解、そして過去に縛られるのではなく、新しい考え方や行動パターンを考えることでカウンセリングは終結します。
しかし私たちは未来に向かい生きています。
したがって過去より原因を探求するだけではなく、未来、これからを築かなければなりません。
私はカウンセリングにおいて未来、これからを築くことをテーマとして、「いかに生きるか」を重要視しています。
そして「いかに生きるか」ということは「いかなる自分であるか」「自分を創造すること」であると思います。
さて、未来を築くためのカウンセリングとしては、未来に向けての行動、活動が必要であり、次の5つの実施等が考えられます。
1 新しい考え方 行動の実施
2 セルフプロデュース
3 肯定的意味の創造
4 これからの目標の設定
5 波動を上げる
1 新しい考え方 行動の実施
過去を振り返るカウンセリングにおいて、私たちを苦しめる考え方や行動様式について気づき、学びました。
そして過去から培った私たちを縛る考え方や行動様式を手放し、新しい考え方や行動パターンを創りました。
しかしこれで終わってしまっては、思考レベルの変化のみだけです。
大切なことは創造した新しい考え方に基づき行動して、現実に適応していることを体感、新しい考え方と行動パターンをしっかりと身につけることなのです。
これも未来を築くことと考えてよいのではないでしょうか。
2 セルフプロデュース
理想の自分を考えます。
それはどのような理想でもよいのですが、出来れば人間性にかかわる行動の変容を伴うものが良いかと思います。
例えば人前では笑顔を絶やさずにいたい。
例えば会議では落ち着いて発表をしたい。
例えばお年寄りには親切にしたい。
なりたい自分、理想の自分のイメージを創り、そのイメージに基づき行動の促進を図るのです。
もちろん行動の促進において問題が生じましたら、カウンセリングにおいてその問題の原因について考え対応していきます。
3 肯定的意味の創造
過去の生き辛さの体験から何を学んだのか、克服した体験からどのようなパワーを得たのか考えます。
どんなことにも意味があります。
過去をひも解き、生き辛さの体験と未来の意味を創造するのです。
そしてその意味は今後の人生の指針として活かすことも可能なのです。
4 これからの目標設定と実現に向けて(キャリア)
これからどのようなキャリアを積みたいのか。
キャリアとは仕事だけではなく、結婚、親になること、ボランティアを経験すること等、社会においていかなる役割を果たすかを考えます。
そして果たす役割の目標を設定して、その目標を実現するためにはどうすればよいのか。
目標を設定すると同時に行動スケジュールも考え推進していきます。
5 波動を上げる
私たちは未来にのみ生きていけます。
日々の生活においていかなる態度や行動を選択して、その選択した事に仕えるか。
その連続により私たちの人格は決定されていき、波動を上げることにもつながります。
また私たちは人生における目標設定が明確でない場合でも、波動を上げることは常に出来ます。
それは今していることを一生懸命することなのです。
今するべきことに専念するのです。
私は人が日々波動(人格)を上げ続けることは将来(未来)を開くことにつながると思っています。
その根拠は波動を上げることがスピリチュアルの世界にも通じ、シンクロニシティも起こりやすいという私の経験則に基づいています。
今を一生懸命生きるということも未来を築くことにつながるのです。
さて未来という時間軸にもとづくカウンセリングについて5つ書かせて頂きましたが、これらはすべて、新しい自分を創造することです。
カウンセリングにおける「いかに生きるか」というテーマは、自分を創造する、人生とは自分を創造し続ける場であるとも言えるのです。